先日の講演会

秋学期の初回となる講演会がスタートしました。

若宗匠の整然としたお話しぶりに、皆様感動しきりでした。

2人の学生質問者もとても頑張ってくれました。

鍋島さんが撮影された美しいお写真を構成し、

夜遅くまで2人で語り、前日も念入りに練習をしていました。

木下くんはかねてから大好きだったルーシー・リーの器でこの日お茶をいただくことができたことに、とても感銘を受けていました。

美術館でみることと、実際に使うこととでは、器の姿はまるで違ってくるということを彼は感じたとのことですが、そうした感覚は、次々回の「民藝」にも関係するもののように思います。

若宗匠のお話は、

都会のマンションにあるお茶室のありようから、

・器の見方(作為の問題)
・茶道における懐石(一汁三菜)
・お菓子に油を使わない理由
・絵画表現に端を発した東洋的ないしは日本的な「引き算」の美学とは?
・外国でお茶について理解していただくための工夫

など、様々な観点にまたがるものでした。

そして、学生質問者からは茶道において「道というおわりのないもの」と「師匠という完成された存在」の矛盾をどう考えるか、という問いかけがありました。これは実に秀逸な質問であったと思います。

次回は「茶菓子」がテーマとなり、今回の茶道との連続性を備えております。

どうぞ、お楽しみに。

最後に、講演会当日はお見せできなかった画像を1つ。

お茶事のあと、立てない人たち。

鍋島さん、ここは撮っていただかなくてもよかったのに・・・

山本

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